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　夏の暑さが終わらない10月1日、安倍首相は消費税アップを決断、発表した。しかし、同時に法人税を減税するという。法人税率が下がれば施設の経営にとっても嬉しいが、複雑な思いである。国の借金一千兆円をこれ以上増やさずに最低限の社会保障をするために消費税のアップは避けられないという話ではなかったのか。法人税の減税といっても、日本では企業の約8割は赤字で法人税は払っていない。減税をして一部の企業を元気にして、日本経済をアップさせるという考えかもしれないが、法人税を安くして外国から優良企業を誘致しよう等と考えるならば、今の法人税率は半分にしなければいけないと思う。今回発表された法人税減税の財源は消費税のアップ分（６兆円）に相当するので、これは結局、国民から広く金を巻き上げて一部の黒字企業に差し上げる事と同じである。
　多くの国民はオリンピック招致でだまされて、これから7年、気が付いた時には、国民全体が貧民に沈んでいるような気がする。オリンピック招致に使った膨大な税金も無駄ならば、たった5日間のカヌー競技のために、32億円かけて野鳥の貴重な生息地である葛西運動公園を半分潰すという計画を聞いた時には開いた口がふさがらなかった。
　これが私だけの妄想であることを願う。アベノミクスやオリンピック招致で日本経済がアップし社会保障も同時に充実するという「二兎が得られる」奇跡を祈らずにはいられない。
　10月10日だというのに、台風のせいで連日暖かい南風が吹いている。夏がなかなか終わらない。今日は施設では秋刀魚を焼いて秋を味わっている。

 

医療法人森田記念会
理事長 森田 隆