呼吸器コラム⑫
「検査が陰性でも花粉症?」—意外と知られていない事実
「検査が陰性でも花粉症?」—意外と知られていない事実
花粉症の診断では、血液検査(特異的IgE抗体)を行うことが一般的です。
しかし実際には、「検査は陰性なのに、どう見ても花粉症」という患者さんは少なくありません。
しかし実際には、「検査は陰性なのに、どう見ても花粉症」という患者さんは少なくありません。
これは決して珍しいことではなく、医学的にも説明がつく現象です。
■ 検査が陰性でも花粉症はあり得る
アレルギー性鼻炎の診断は、本来は
- 症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)
- 季節性や環境との関連
- 検査所見
これらを総合して判断します。
血液検査はあくまで補助であり、
検査が陰性だからといって花粉症を否定することはできません。
検査が陰性だからといって花粉症を否定することはできません。
実際、特異的IgE検査が陰性となる症例は一定数存在すると報告されています(約10%程度)。
■ なぜ陰性になるのか?
近年、「局所アレルギー性鼻炎(Local allergic rhinitis)」という概念が知られるようになってきました。
これは
血液検査ではIgE抗体が検出されないにもかかわらず、鼻の粘膜ではアレルギー反応が起きている状態です。
血液検査ではIgE抗体が検出されないにもかかわらず、鼻の粘膜ではアレルギー反応が起きている状態です。
つまり
- 血液 → 陰性
- 鼻の中 → アレルギー反応あり
という“検査では見えない花粉症”が存在します。
このようなタイプは決して稀ではなく、
一部の報告では鼻炎患者の中に一定割合含まれるとされています。
一部の報告では鼻炎患者の中に一定割合含まれるとされています。
■ 診断で大切なのは「症状のパターン」
医療現場では、以下のような特徴がそろえば
検査結果に関わらず、花粉症として扱うことが一般的です。
検査結果に関わらず、花粉症として扱うことが一般的です。
- 毎年同じ時期に症状が出る(例:2〜4月)
- くしゃみ・水のような鼻水が中心
- 屋外で悪化し、屋内で軽快する
- 抗ヒスタミン薬や点鼻薬で改善する
これらが一致すれば、
臨床的には花粉症と考えて問題ありません。
臨床的には花粉症と考えて問題ありません。
■ 検査だけに頼らないことが重要
血液検査は便利な指標ですが、
それだけで診断を決めるものではありません。
それだけで診断を決めるものではありません。
むしろ重要なのは
症状の経過と生活との関連を丁寧にみることです。
症状の経過と生活との関連を丁寧にみることです。
■ まとめ
- 検査が陰性でも花粉症はあり得る
- 鼻の中だけでアレルギーが起きるタイプがある
- 診断は症状と経過を重視して行う
「検査が陰性だから違う」と考えるのではなく、
気になる症状があればご相談ください。
