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呼吸器コラム⑱

レントゲン正常でも肺がんが見つかることがあります ― 胸部CTの役割 ―

健康診断や人間ドックで胸部レントゲン検査を受け、「異常なし」と言われると安心される方も多いと思います。

胸部レントゲンは肺炎や肺結核、進行した肺がんなどを発見するうえで非常に有用な検査ですが、実はすべての肺の病気を見つけられるわけではありません。

特に小さな肺がんや、肺の奥に隠れた病変は、レントゲンでは発見が難しいことがあります。

今回は、胸部レントゲンと胸部CTの違いについてご紹介します。


胸部レントゲンと胸部CTは何が違うのでしょうか?

胸部レントゲンは、胸全体を一枚の画像として撮影する検査です。

短時間で撮影でき、被ばく量も比較的少ないため、健康診断などで広く利用されています。

一方、胸部CTは肺を輪切り状に撮影し、体の内部を詳細に観察する検査です。

レントゲンでは重なって見えてしまう血管や気管支、心臓の後ろの領域なども詳しく評価できるため、小さな異常の発見に優れています。


小さな肺がんはレントゲンで見つかりにくいことがあります

肺がんは発生したばかりの段階では非常に小さく、周囲の肺組織や血管の陰に隠れてしまうことがあります。

また、

  • 心臓の後ろ
  • 肺門部(肺の入り口付近)
  • 横隔膜の近く

などの部位にできた病変は、レントゲンでは判別が難しい場合があります。

そのため、

「健康診断のレントゲンでは異常なしだった」

にもかかわらず、

後日CT検査で肺がんが発見されるケースは決して珍しくありません。


CTではより早い段階で発見できる可能性があります

胸部CTは数mm程度の小さな肺結節を描出できるため、レントゲンでは見つからない早期肺がんを発見できる可能性があります。

近年の研究では、CTによる肺がん検診では早期の肺がんが見つかる割合が高いことが報告されています。

肺がんは早期に発見できれば、

  • 手術
  • 放射線治療
  • 薬物療法

など治療の選択肢が広がり、良好な治療成績が期待できます。

早期発見は肺がん治療において非常に重要なポイントです。


レントゲンが正常でも注意したい症状

胸部レントゲンで異常がない場合でも、次のような症状が続く場合は注意が必要です。

  • 咳が長引いている
  • 痰が続く
  • 血痰が出る
  • 息切れがある
  • 胸の痛みが続く
  • 原因不明の体重減少がある
  • 喫煙歴があり呼吸器症状が続いている

これらの症状がある場合は、レントゲンだけでは十分な評価ができないことがあります。

症状や年齢、喫煙歴などを考慮し、必要に応じて胸部CTによる詳しい検査を行うことが重要です。


気になる症状があればお気軽にご相談ください

胸部レントゲンは非常に有用な検査ですが、すべての肺疾患や肺がんを発見できるわけではありません。

「健診では異常なしだったけれど咳が続いている」

「レントゲンは正常と言われたが不安がある」

といった場合には、胸部CTによる詳しい検査が役立つことがあります。

当院では、呼吸器専門医が症状や検査結果を総合的に判断し、

必要に応じて胸部CT検査を行っています。

気になる症状がある方やご不安な点がある方は、お気軽に当院までご相談ください。

早期発見・早期治療のためにも、症状を我慢せず、まずは一度受診いただくことをおすすめします。

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