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✎理事長ブログ

プロスペクトガーデンから夏を迎える

2011-07-11
 施設の小さな畑にデイケアの職員が植えたトマト、ナス、カボチャが小さな実をつけた。最初の収穫はいつも理事長の私が味見させてもらっている(昨年は好物のスイカもあったけど今年は無い、少しガッカリ!)。今年は、震災に遭われて、宮城県気仙沼から入所されている利用者様と一緒に味あわせていただこうと考えている。
 震災から約4ヶ月。施設は落ち着きを取り戻し、震災への備え(備蓄)や節電への取り組みも進んでいる。5月の電気料金は昨年の5月の約7割と3割も減ったが、職員・利用者が無理に我慢することの無く、電気を適切に使っていただくよう気を配っている。
 今年度は、プロスペクトガーデンでは「機能訓練への新しい取り組み」として、筑波大学で開発された「ロボットスーツ HAL」を導入した。機能の衰えた利用者がロボットスーツの力を借りて本来の活動を思い出して希望を持って生活していただけるようになるのが導入の目的である。
 施設から在宅まで、高齢者が本来の機能を持って生活できるように支援するのがプロスペクトガーデンの使命である。このような意味から、私は「プロスペクトガーデンひたちなか」を「介護老人保健施設」(通常、老健と呼ばれている。)ではなく、「老人健康施設プロスペクトガーデンひたちなか」と名づけようと考えている。
 震災の復興も遅々として進まず、原発事故の放射線被爆の影響に関してもあいまいな状態が続いている。安全基準について、医療従事者は年間50ミリシーベルトまで被爆を許容されている。福島で避難勧告を受けるより遥かに多い基準である。私は、医師になって30年余り相当被爆していることになる。多くの医師、放射線技師などはこの程度の量の被爆はしていると思われる。すぐ隣には東海村の原発を抱えている施設にとっては、被爆の問題は災害への備え上避けては通れない。私は、仮に放射能事故が起こり、施設が避難勧告の対象になった場合、医療従事者としての被爆限界まで、同じ考えを持つ職員とともに、施設に残り利用者を守ろうと考えている。
 7月8日は施設の職員のボーナスの日であったが、ボーナスが貰えない理事長の私にはこの上ない素敵なボーナスが届いた。昨年11月岡山での第21回全国介護老人保健施設大会で発表した演題が「奨励賞」を受けたという知らせである。全職員からの理事長へのボーナスであった。
 プロスペクトガーデン(将来を見通す庭)の小さな庭に実る美味しいフルーツトマトをいただきながら、私の好きな利用者の皆様そして職員の皆さんと一緒に、素敵な夏を迎えよう。
 
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